「戦略おやつ」を商標出願した理由

「戦略おやつ™」とは何か。お菓子屋さんが本気でこの言葉を作った理由。

お菓子屋さんのお菓子が、選ばれにくくなっている

正直に言う。

コンビニやスーパーのお菓子は、安くて、美味しくて、どこでも買える。「なんか甘いもの食べたい」という気持ちは、もうそこで十分満たせる時代だ。

お菓子は嗜好品。つまり、なくても困らないもの。価格と手軽さで戦えば、専門店に勝ち目はない。

だとしたら、お菓子屋さんのお菓子が選ばれるためには、「食べたい」以外の理由が必要になる。そう感じるようになったのが、この言葉を作るきっかけだった。

そもそも「戦略」とは何か

戦略という言葉は、もともと軍事用語だ。「限られたリソースで、目的を達成するための大きな方針・計画」を指す。ビジネスでも同じ意味で使われる。

ポイントは3つ。

目的がある。逆算がある。意識的な選択がある。

「なんとなく」の反対が、戦略だ。やることを決めるのではなく、目的から逆算して「何を選ぶか」を決めること。それが戦略の本質だと思っている。

体調を整えるための「間食」という発想

食を意識するようになると、おやつとの関係が変わる瞬間がある。

低血糖になりやすい人は、空腹を我慢しない方がいい。血糖値が急激に下がると、集中力が落ち、イライラし、判断力も鈍る。そういう体の仕組みを知ったとき、間食は「食べすぎ」じゃなくて「体調管理のツール」になる。

「おやつが食べたいから食べる」じゃなく、「今、血糖値を安定させる必要がある」という軸で選ぶ。これはもう、戦略だ。

何を食べるか、いつ食べるか、どのくらい食べるか。目的から逆算して、意識的に選んでいる。

パフォーマンスを上げるための「糖質コントロール」という発想

私自身、ボディメイクをする。

そうなると、おやつの食べ方がまるっきり変わる。「食べたいから食べる」という感覚がほぼなくなって、「糖質を摂るタイミングはここだ」という軸で動くようになる。

トレーニング前に素早くエネルギーに変わるものを摂る。トレーニング後に筋肉の回復を助けるものを選ぶ。アスリートが試合前に口にするものも、同じ発想だ。

これは「ながら食べ」でも「癒し」でもない。体というリソースを最大限に活かすための、意識的な選択。完全に戦略の話だと思っている。

「戦略おやつ」の定義

体調管理のための間食と、パフォーマンスを上げるための糖質コントロール。文脈は違うけれど、共通しているものがある。

目的があって、逆算があって、意識的に選ばれている。

これを私は「戦略おやつ」と呼ぶことにした。

なんとなく食べるおやつの反対側にある概念だ。食べたいから食べるのではなく、自分の体と目的に向き合って選ぶおやつ。それが戦略おやつ。

アスリートだけの話じゃない

「戦略おやつ」と聞くと、アスリートやボディメイク中の人だけの話に聞こえるかもしれない。でも、そうじゃない。

午後の会議で頭を動かし続けたいビジネスパーソン。受験勉強の集中力を切らしたくない学生。体の変化と向き合いながら食を見直している人。子どもの集中力のために、おやつを考えているお母さん。

食を意識して生きているすべての人に、「戦略おやつ」という発想は関係している。

そしてそういう人たちにとって、「100kcalで血糖値が緩やかに上がる和菓子」はもはや嗜好品じゃない。体を動かすためのツールだ。お菓子屋さんのお菓子が、初めてコンビニとは違う土俵に立てる瞬間だと思っている。

この言葉を守るために、商標を取った

「戦略おやつ」は、特定の商品の名前じゃない。「高いパフォーマンスを出すための食文化」そのものを表す言葉として育てていきたいと思っている。

だから、守りたかった。

今年、「戦略おやつ™」の商標登録を出願した。(商標登録出願中)弁理士の先生に相談しながら、標準文字での出願という形を選んだ。ロゴじゃなく、言葉そのものに権利を持たせるために。

この言葉を誰かに先に使われてしまう前に、手を打っておきたかった。それだけははっきりしてた。

これから「戦略おやつ」を軸にしたページや冊子を、少しずつ形にしていく。食べることで自分を整えるという発想が、当たり前になる世界を作っていきたい。お菓子屋さんの私が。

まずはご報告まで。応援してもらえたらうれしいです。

株式会社ふじ井 / FujiiQ株式会社 代表 藤井千晶
北海道倶知安町のお菓子屋さん